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中小建設業の経営改善のヒントをレポート致します。
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株式会社アイユートの服部がお届けいたします。脱!どんぶり勘定を実践した会社様の様子をお知らせする事で、皆様方の経営改善のお役に立てればと発行させて頂きます。

第1回は小さな工事の請求漏れの改善です。注文住宅の新築工事7割、リフォーム工事2割メンテナンス工事1割で従業員25名年商8億円のA社での実際に有った話です。

会計事務所のソフトで新築工事の原価台帳が出来る程度の会社でした。
リフォームの契約金などは、未成工事受入金ではなく売上計上、勿論未成工事支出金も記録が無く完成工事原価に含まれる位のずさんな会社でした。
OBのオーナー様からメーカーメンテの依頼や、鍵の付け替え、網戸の修理、等々の依頼が多くメンテナンス担当の社員が3名でした。
原価プロ導入前の売上記録から小工事の請求は平均月10件位でした。

原価プロ導入後、材料、外注、経費等支出があれば必ず工事の登録が必要になるシステムの為、請求が済んでいない工事は担当者毎に未成工事の一覧表が出力されます。
月に一度の会議で資料を見たら、1名平均12件(3か月平均)の未成工事の記録が有りました。内サービス工事が3件平均有りました。このサービス工事の支出金は当然ながら経理的には完成工事原価に含まれます。これらの工事は別に集計して1年間のサービス工事の累計が集計されます。(詳しくは後日の利益計画の所で説明)

戻りますと12件から3件を引いた9件が請求漏れと言う結果が出ました。又担当者別に月毎の売上金額・粗利益金額が集計され担当者、部長、社長にフィードバックされるシステムも出来た為か、数字に興味を持つようになり、お客様に出張費・技術費・材料費等分けてお話するようになり、今迄サービス工事になっていたような工事でも出張費・技術料はサービスさせて頂きますが、材料費だけお支払い下さい等、お客様にお願い出来たりするように利益意識の改革が少しずつ出来、個々に自分の数字の達成に興味が出てきました。

私の狙いはそこで、計数管理が出来れば売上・利益に繋がると言う事が実際に証明された例です。数字的には推定ですが9件X平均1万円=9万円X3名=27万X12カ月324万が隠れた粗利益が有ったと推定されます。
ただ以前のデータが不完全な為推定なのが残念です。

でも原価プロ導入の費用は完全にペイ出来、社長様からお礼の言葉を頂いた時には大変嬉しい思いで一杯でした。

ここ迄ずさんな会社は少ないかも知れませんが、導入した会社では未成工事の担当別資料等から売上漏れの発見は成果が出ているようです。

皆さんの会社でも担当者の記憶任せになっていませんか?特にお客様から直接担当者の携帯に電話が入り会社で小さな工事の掌握が出来ていない会社は受注報告・日報などからチェツク確認が必要です。
入口は担当者が自分の数字に興味を持つ所から、利益意識の改革とその仕組みを作る事が重要と考えます。

例えば下表のように、担当者毎に月別完成高・粗利益等の表を作成して目標対比等を上司と自分が確認できる様にする等担当者が自分の数字を知る事、数字に興味を持つ事が重要だと思います。



このように、原価プロの目的は会社の利益アップを計る事は当然ながら、役員、管理者、担当者が自社の自分の数字を知る所から、利益意識の改善を図る仕組みが出来ます。経営改善のお役に立てば幸いです。
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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。
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